千曲盤来余話その80「日本放送協会交響楽団演奏会とTV番組」

平成27年3月1日に、平成26年12月12日収録されたTV番組を観た。
NHK交響楽団演奏会の模様で、武満 徹、アルヴァン・ベルク、アントニン・ドボルジャークの作品。団員紹介として、オーボエ奏者池田 昭子さん母子、真之介くんとの紹介があった。指揮者は、シャルル・デュトア、スイス出身。
弦楽器配置は、第一、第二ヴァイオリン、アルト、チェロ、コントラバスという配置。これは、エルネスト・アンセルメが、好んで採用していた配置である。
クラシック音楽を愛好している視聴者は、最近のこの番組を通して、オーケストラ・コンサートを愉しんでいることになる。最近の放送を通して、ヘルベルト・ブロムシュテット、ロジャー・ノリントン、ネルロ・サンティらの指揮芸術に接していて、昨年の大トリは、シャルル・デュトアということになった。
テレヴィを通して試聴していて、定期会員がいかなるコンサートを愉しまれているたかが理解できた仕組みだ。日本放送協会は、大変な放送番組を提供してくれていると思う。
盤友人が、青春時代、NHK交響楽団の演奏会というと、ほとんどのものは、第一と第二ヴァイオリンは、席を並べた配置でしか、採用されたものでなかった時代であった。
ネルロ・サンティが登場して初めて、ヴァイオリン両翼配置は、日の目を見てきている。
ノリントン、ブロムシュテットらは、現在のアメリカ、ヨーロッパでのオーケストラ配置を反映させている。
団員の一人、池田さんは長男を妊娠していて、演奏した経験を語っていた。プライヴェートの話題が提供されて、錦上華が添えられていたことは、スパイスが効いていて素晴らしかった。大きな、時代の変遷のただ中にいる感想を、持ったのは、盤友人だけであろうか?
2015 3/3