千曲盤来余話その130「モーツァルトからベートーヴェンへの移ろい」

モーツァルト1756.1/27ザルツブルグ生まれ~1891.12/5ウィーン没に、ベートーヴェン1770.12/17ボン生まれ~1827.3/26ウィーン没は1787年早春、第一回ウィーン訪問の時、ピアノの即興演奏を披露しているという。同じ年の7月17日に母、マリア・マグダレーナ41歳はボンで病死している。
B氏の作品13、ソナタ第8番ハ短調悲愴パテテイークの第二楽章には、モーツァルトK457、ソナタハ短調、1784.10.14ウィーンで作曲されテレーゼ・フォン・トラットナー夫人に献呈された音楽の中に、よく似ている楽想が表れてくる。
類似したデザインの話題が美術界で問題となっているけれど、音楽の世界でも表れることがあるのだ。盗用か、さにあらずかは、さだかではない。解明不可能な問題ではある。
先日、電源コンセントの交換、ヒューズの差込方の合わせ、その上には、電源コードのホット側合わせの問題を経験して、ピアノ音楽のレコード再生音が、よみがえって驚天動地の感動を味わったものだ。
2ウエイシステムのスピーカー、今までは、どちらかというと、ドライバーの方が、500ヘルツカットのウーファーよりも主張が強いコンディションであった。
それがである、ウーファーの充実した、低音域の振動感が再生されてきた。
いってみれば、ピアノの左手小指のタッチによる最低音が重要な音楽の基礎になっている様子が姿を現したのである。感動を与える説得力の違いとは、このコンディションをいう。ちなみに、モーツァルトのソナタは、ステレオ1974年頃録音のフィリップスプレス。彼女の演奏しているスタインウエイは、厚みのある再生音で、聴き手に充実と安心感を印象づける。
モーツゥルトとベートーヴェンの出会いに夢を重ねるのは、一大ロマンである。